クリスタル位牌製作を実現させた社員の思い出
メモリアルをデザインしてカタチにするということ。
初期案をもって、スタッフCは再度提案に向かいます。同じようで、今回は前回と異なります。プロトタイプとはいえクオリティの高い、デザイナーさんが作ったデザインがあるというだけではありません。ただのクリスタルのお位牌ではない、アワードライフだからできる、お位牌トロフィーという新しい価値があるからです。
作成されたデザインは、その最初期の段階から、多面カットで、光り輝くプリズムをイメージしています。
デザイナーさんは、スタッフCがとりとめもなく伝えた、故人の遺した偉大な業績や、それによって故人だけでなく、遺された人たちにも与えられた輝くような笑顔や、その暖かさをイメージしてデザインを作ってくれました。
もちろん、先に書いた通り、デザイナーさん個人の思いも込められています。
さらに、お位牌ではなく、お位牌トロフィーと再定義したことで広く名入れできる面が用意されました。これで人生がぎゅっと凝縮された戒名だけではなく、個人のエピソードを短いながらも、わかりやすい言葉で入れる余地も残しました。アワードライフの加工班であれば、写真や思い出のかたちを入れることもできるでしょう。
故人の最後の思い出というだけではなく、日常でふとしたときに故人を思い出してもらう。そのときに生き生きと、生きていたときのこと、輝かしい功績を誰かに伝えたくなる、そういう位牌トロフィーを目指すことが決まりました。
さらなるブラッシュアップ
アワードライフの新しい「顔」のひとつとして製作が決まれば、デザイナー個人だけでデザインが進むわけではありません。
アワードライフには「イノベーション部」と呼ばれる新しいデザインを制作するための部署があります。そこに、正式にお仕事として指示が入ります。
そのとき、どういう感じだったか、イノベーション部の長にも話を聞いてみました。
1.位牌トロフィーのデザイン依頼が入った時
というのも私の実家には仏壇がなく、位牌の存在は知っていましたが、『じいちゃんばちゃんちにあったアレかぁ・・』という感じで正直ピンとこなかったです。私にとって身近にあるものではなかったので、需要があるのかな? と、思うところもありました。
やはり、素材は一緒ですが、お位牌や戒名が故人の功績を、トロフィーのように称えるものだというような感覚は、なかなかないようです。
2.世代の違う人の意見を聞いてみて
確かに実家に仏壇自体は無く、ついでに『クリスタル製の位牌ってどう思う?』と素直に聞いてみました。
私の親は、従来の仏壇や位牌に、少し暗いイメージを持っていたので、『明るくて素敵かもね』という意見が最初にもらえました。
東京に限らず、お仏壇もお位牌もないというご家庭の方が、日本全体で増えているかもしれません。
それに、暗いイメージは寂しく思いますが、やはり亡くなった方に関するもの。みんなに幸せに、健康に生きていてほしいというのは、皆さん共通して思うところだと思います。その、悲しく暗い気持ち・イメージを明るくできたらいいですよね。
インテリアや家の広さも、お仏壇が当たり前にあった昔と今とで、大きく違うところかもしれません。故人を偲ぶためのものを起きたくても、お仏壇は大きすぎる……というのは、現実的ですが、少し悲しくもあります。
こういったご意見もあって、お位牌トロフィーはインテリアとして置いておけるように、モダンすぎず、かといって伝統的なものにとらわれすぎないように作られています。
3.製作に取り掛かって感じたこと
サイズに関しては、大きすぎると重くなり過ぎますし、仏壇に置くことが難しくなります。従来の位牌サイズを意識しつつ、小さくても輝きで存在感が出せれば、いい製品ができあがるという考えでサンプル作成に取り掛かりました。
インテリアとしてはもちろん、このように従来のお位牌と同じように扱えることと、素材の違いに最大限の注意が払われています。それは、アワードライフがオリジナルクリスタルの製造・製作をお手伝いするブランドだからということもあります。ただ、それだけではありません。
デザインチームが気を配った通り、クリスタルの輝きが亡くなった大切な方の思い出、存在、功績を象徴するようになっています。