クリスタル位牌製作を実現させた社員の思い出
オリジナルクリスタルの製作のアワードライフで、クリスタル位牌の製作・販売を行うことになりました。なぜ、企業様向けに、オリジナルクリスタル製品を作っている我々アワードライフがお位牌の製作にいたったのか。それには、アワードライフ誕生から今に至るまでの歴史と、スタッフの思いがありました。
あらためまして、オリジナルクリスタル製作のご相談から、実際の生産まで引き受けるアワードライフのスタッフCです。アワードライフではオリジナルのクリスタルガラス製品の製作を引き受けていますが、ブランドのスタートは、クリスタルトロフィーの企画・製作です(アワードライフのトロフィーは「トロフィー生活」で購入できますよ!)。
そういう訳で、もともとクリスタルトロフィーのブランドだったので、自ブランド製品の作成は得意です。それもあって他のクリスタルガラス製作を行っている会社さんとは、少し違った立場から製作にアドバイスもできるのでご好評いただいています。
ではなぜ、オリジナルのクリスタル位牌をつくろう! となったのでしょうか。
ある日の会議「新しいクリスタル製品、なんかない?」
私たちはクリスタルの表彰品という、美観のほかに、表彰のための文章や図案を入れることを前提とした製品を得意としています。
そこで、事業の責任者でもある社長から、
「新しいクリスタル製品のアイディア、なんかない?」
という質問が参加者に投げかけられました。唐突だったので、おそらくみんな頭の中に「?」を思い浮かべたと思います。もしかしたら、スタッフCだけかもしれませんが……。新しいクリスタルの表彰品ではないのでしょうか?
まあ、会議においてまず結論から、大きな議題から投げかけられるのはよくある話です。もう少し話を聞いて見ます。まだ慌てるような時間ではないので、じっくりやっていきましょう。
質問をしたり、逆にされたりしながらまとめていくと、アワードライフブランドを拡張するために……というよりは、多面的なカットを小ロットから作成できる私たちのマニュファクチャとしての能力を、もっと世の中の役に立てられないだろうか? いろいろな人に知ってもらって、「実はやりたかったけど、できるところがなかった!」という方たちの役に立ちたい! ということでした。
確かに、クリスタルガラスのキラキラとした輝きをいろいろな人に届けられたらとても素敵なことです。
「そうは言っても、思いつかないよなぁ」
思いつかないというとちょっと違いますが、「アワードライフってこんなブランドですよ!」ということが伝わる商品というと難しく、スタッフCはアイディアを出せずにいました。
亡くなった人を偲ぶメモリアル
そんなある日のことです。スタッフCは私用でアワードライフの地元、立川の駅周辺を歩いていました。立川駅は、駅周辺が再開発され、特に歩道が立体化した北口デッキ周辺は大きなビルが集中して立ち並んでいます。とはいっても、少し歩いて、立体歩道から降りると昔ながら会社さん、商店が多くあります。
騒がしい町がそれほど好きではないので、その日、スタッフCはそんな昔ながらの商店が建ち並ぶ界隈をブラブラしていました。そこで目に入ったのが、メモリアルホールのポスターでした。
「そういえば、じいちゃんばあちゃんの命日そろそろだなぁ」
ふっとそんなことを思い出します。スタッフCは祖母、祖父を続けて亡くしていました。幸いにも、ふたりともそれほど苦しまずに亡くなったと聞いています。スタッフCはもちろん東京に住み、祖父母は東北に住んでいたので、亡くなるまでに会いに行くこともできなかったのです。もちろん、亡くなって数年経っても、なかなかお墓参りにもいけません。
「仏壇もないし、手をあわせる先もないからな」
なんて考えます。
実際、東京に住んでいる方で仏壇があるお家に住んでいる方は多くはないのでしょうか? スタッフCの父は、遺影として写真を飾り命日にはお酒をおそなえしていましたが、もっと故人を偲びたいと思っていても、できてそのくらいという事情があると思います。
そんなことを考えながらポスターを見ていると、「お位牌」の文字が目に入りました。スタッフCは、お位牌については名前は知っていましたが、どんな用途で、どんな意味があるかは知りません。
そこで用をすませて帰りの電車の中で、さっそくお位牌について調べてみました。
仏壇に置かれている、文字の書かれた札や木製の牌が「お位牌」だそうです。書かれている文字は、戒名です。
お仏壇が寺院の本堂を意味していて、お位牌は本尊を意味しているそうです。お位牌を故人の依代や礼拝の対象としてお祭りする、というのが仏壇と位牌の基本的な姿のようです。
※スタッフC調べ。宗派や地方などによって違いがあると思います。
お仏壇に置くものであれば、東京で縁がないのも仕方がないと思う一方で、戒名であれば……、とスタッフCはまだ記憶に新しい祖父母のお葬式を思い出しました。
祖父母の思い出とお葬式
お葬式は宗派によって異なるのはもちろん、地方によっても異なるようです。
スタッフCは喪主ではなく、訃報があってもすぐにかけつけることができない距離だったので、一部しか分かりません。ただ、葬儀の開始前に、とにかくひっきりなしに弔問客がやってきて、血縁者と長い時間話し込む(そのための席も用意されている)というのが特徴だと聞きました。
地方のお葬式は大体こんな感じなのか、親族のいうように少し変わっているのかは分かりません。宗派は曹洞宗だったのですが、宗派によらずそういった席が用意されているので、おそらくは地域性なのだと思います。
本番のお葬式がはじまると、しばらくは通常通りの葬儀が行われます。お焼香をしたり……といったことですね。
ただ、もうひとつ少し変わった習慣があります。それは、お葬式が終わる前には、一番若い(幼い)子どもにも役割があるということです。どんな役割かというと……